前回のおさらいここ最近(2018年11月現在)の不動産投資に対する金融機関の動向と直近(2019年1月現在)の金融機関の動向をお伝えします。
キーワードは【スルガショック】と【提携ローン】
ースルガショックー
ご存知の方も多いと思いますがスルガショックに関しておさらいします。
スマートデイズという会社が、女性専用のシェアハウス【かぼちゃの馬車】を「30年間家賃保証、利回り8%以上」との魅力を謳って、上場企業のサラリーマン、医者、士業といった高所得者の方にバンバン販売していました。
しかし、実態としては無理な家賃保証の代金を、割高な新築アパートを販売した時の利益で埋めるという、自転車操業
で賄っていた為、新築販売ができなくなると、スマートデイズ社は倒産してしまいました。
そのスマートデイズ社の販売スキームに深く関わっていたのがスルガ銀行です。
※融資対象者の通帳改竄などして、シェアハウス向け融資の99%が承認されていたようです。
一時期は、金融庁から地銀の優等生と言われていたスルガ銀行ですが、詐欺まがいの投資案件に積極的に融資していたので、金融庁の顔に泥を塗ってしまいました。
激怒した金融庁は各金融機関に対して、同様な融資はないのか通達し、それにより萎縮した金融機関が不動産投資に対しての融資を絞るようになってしまいました。これがいわゆるスルガショックです。
ースルガショック後の対応実例ー
現在、銀行の対応はさらに厳しく、融資姿勢を緩める動きも見えてきません。
① 日本政策金融公庫
過去は支店によって対応はまちまちでしたが、直近ではどの支店も同じような対応
です。
新規の方への不動産融資はNG、話しすら聞いてもらえない状況です。
過去に融資実績がある方だと話は聞いてもらえますが、面談にいくと頭金を5割以上要求されるといった対応です。
筆者の友人で、大手自動車メーカー
に勤め、年収も高いサラリーマン
ですら、頭金を5割以上を要求される始末です。
彼は公庫での実績もあり、期間を1年以上あけてのトライでした。
頭金は何とか出せるものの資金効率が下がってしまうので、泣く泣く諦めたとのことです。
② アルヒ(新生銀行)
ある一定の属性さえあれば、積極的に融資していた銀行でしたが、スルガショック以降は新規および既存の人もNG
という形です。
上記の友人も電話してみましたが、「厳しいですね」といった電話ベースで終了。
③ 他ノンバンク系
ノンバンクにも種類はあると思いますが、ここはあまり融資姿勢が変わらずです。
しかし、融資がでても金利が高い、頭金1割、ローン事務手数料割高となってしまうと果たして借りても魅力があるのか微妙です。
―提携ローンの素晴らしさー
そんな中、最近注目しているのが不動産会社と提携している提携ローン
です。
提携している不動産会社の信用がないとなかなかいい提携ローンはないイメージで、筆者としても今まで公庫で融資を引いていたので、あまりメリットを感じていませんでした。
しかし、こういう状況ではしっかり融資が引け、機会損失をなくすことができるので必要だと思っています。
ー総括ー
上記のように、スルガショックがあるまではどこの金融機関も積極的で、融資を受けやすかったんですが、金融庁からのお達しが出てしまうと、こうも融資が厳しくなるのかと痛感しています。
公庫などが不動産融資に積極的になるのか予測できない状況では、打てる中で対策を考えていく必要
があるのではないでしょうか